青山通りから、表参道へ2007 — 2015

街の催し · 2009

青参道いちば — 2009年の浴衣祭り

「今を生きる私たちらしい自由でお洒落なコーディネート」。2009年7月4日(土)、青参道いちばの浴衣祭りでは、通りの11店舗のスタッフが浴衣姿で迎えた。

歩道の脇に重なる秋色の葉と店先の明かり
秋の植栽のイメージ

01一日限り、浴衣でつながった通り

浴衣祭りは、日常の店先に夏の装いが加わる催しだった。個性の違う11店舗のスタッフが浴衣を着て、それぞれの店で過ごす時間を共有した。ひとつの会場へ人を集めるのではなく、通りをめぐりながら、店ごとの違いも楽しむ構成として紹介された。

日付は「2009年7月4日(土)」と記されていた。衣服の紹介に掲げられたのは、決まった型だけにとらわれず、自分たちらしく浴衣を着るという考え方だった。ファッションの店、インテリアの店、ギャラリーなどが隣り合った青参道の性格に、自由なコーディネートという主題が重なっていた。

02青参道いちばの宝探し

青参道いちばは、月ごとにお気に入りの宝探しの楽しさを発信する催しとして紹介されていた。7月はそのいちばが浴衣祭りという形を取った。通りの店を一軒ずつ見ることと、季節の主題を通じて街全体を歩くことが結び付けられていた。

ニュースには「2009/7/1 Wednesday」の記事と「2009/7/4 Saturday」の記事が残されていた。前者は浴衣祭りの主題を伝え、後者は当日の各店の企画を紹介していた。ふたつを並べると、いちばの考え方と店先で起きた出来事の両方を読むことができた。

03着付けと浴衣BAR、ギャラリーでの休憩

通りの各所では浴衣BARが設けられ、水金地火木土天冥海では着付け講座が行われた。浴衣を着ること、その装いで店を訪ねること、途中で立ち止まることが一日の流れになっていた。店の中だけでなく外にも企画が展開されたことが、街をめぐる催しの特徴だった。

hpgrp GALLERY 東京では澁谷忠臣の展示が紹介され、当日は休憩所としても案内された。展示を見るための場所が、通りを歩く人が一息つく場所として記された点は印象的だった。アートと街歩きが切り離されず、同じ場所で時間を過ごすものとして扱われていた。

04店ごとに異なった夏の表情

io 青参道、Wut berlin、JAMIN PUECHではサンプルセールが行われた。IOSSELLIANIやH.P.F,VINTAGEでは、外にも品物が展開された。Juana de Arcoは夏らしいディスプレイ、SERGE THORAVALはスタッフが取り上げたリングを紹介した。H.P.DECO 東京のB級市や、soup of he(r)artのサンプルセールも同日の話題だった。

各店が同じ内容を繰り返したわけではなく、浴衣という共通の主題の中に、それぞれの店の企画があった。通りの一覧で名前を読むだけでは分からない、人や季節の動きがこの一日の記事から見えてきた。浴衣祭りは、秋のアートフェアとは別の季節に、青参道を歩く入口を作った出来事だった。